宿命に合った”いい動き方”を知って運を拓く
前回の投稿で人それぞれ異なる財運と、それぞれの財の目指し方の違いをお伝えしました。財に限らず、人生の山の頂の目指し方は一人一人異なります。運勢全般においてもそれは同じ。たとえば算命学には、その人が持って生まれた宿命のエネルギーを見て、運勢の山の登り方の手がかりをつかむ技法があります。
自分で宿命エネルギーを最も簡易に見られる方法は、ご自身の人体図に表出された「十二大従星」と呼ばれる星のエネルギーを見ることです。星には胎児の星と呼ばれる天報星からあの世の星と言われる天馳星まで、12種類の星があり、人間の人生の時間軸にほぼ添う形でエネルギー(点数)が割り当てられています(詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください)。
エネルギーは概ね幼年期の星と晩年期以降の星が少なく、中年期の星がエネルギーが多い傾向にあります。算命学ではこのエネルギーによって、それぞれお持ちの宿命を身弱・身中・身強の3つに分けて考えます。最弱で天馳星の1点、最強で天将星の12点まであり、人体図に3つの十二大従星を持ちますから、星のおおよその平均値で弱中強を見極めてもざっくりとではありますが良いかと思います(ただし天将星を一つでもお持ちの方は、それだけで身強となります)。
車に例えて言うならば、身強のエネルギーの方はジープやランドローバーのようなパワフルでゴツい車。運勢の山の登り方に置き換えれば、たくさんのことをこなし、日々駆け巡りながら、エネルギーを使い切るようにダイナミックに生きるのが合っている宿命です。
一方、身弱の方を車に例えるならMINIやフィアット500。コンパクトでスマート。小回りの効く、身軽さや自由さが何と言っても魅力です。一方で長く遠出をしたり、たくさんのモノを積んで動き回るのは向かないタイプ。運勢においても同様で、過度に動きすぎて途端に燃料切れしないように、エネルギーを上手に調整しながら歩んでいくのが合っていると言えます。
身中の人は一般社会で最も活動しやすいエネルギーの持ち主と言われています。例えるならフォルクスワーゲン ゴルフやトヨタ ヤリスなどでしょうか。ラグジュアリー車ならメルセデスベンツCクラスやBMWとか?燃料も程よい量を蓄えられ、普通の生活を送りながら無理なくエネルギーを消化できる宿命の人。とは言え身強の人のようにエネルギーを使いすぎると疲弊し、身弱のようにエネルギーを使わずにいると燃料も澱んで停滞してしまいます。
エネルギーの身弱・身中・身強に運勢の良し悪しはありません。それぞれの宿命に合ったエネルギーを使い方をすることこそが、最も肝要であると考えられているからです。その方が運勢が伸びますし、逆に合っていない使い方をすれば宿命から外れ、生きにくく感じられるのではないかと思います。
一般的に身弱の人は精神面で強く、身強の人は現実面で強い力を発揮すると言われています(身中の人はどちらもちょうどよくバランスのとれた状態)。ですからこれからもし新しい仕事や働き方を選ばれるときが来たら、ぜひご自身の宿命のエネルギー(十二大従星)をチェックされることをお勧めしたいです。たとえばもし身弱の人が肉体を酷使する仕事を長期間休まずに続ける選択をしようとしたり、身強の人がほとんどオフィスワークで定時帰宅といったワークスタイルを選ばれようとしているのであれば、(エネルギーの観点からすると)それは宿命から外れた選択で、運勢が伸びにくくなってしまうと言えます。
歳を重ねた大人であれば、こうした宿命を見なくとも自分のエネルギーを肌で察し、程よく処することが比較的容易なはずです。しかし働き始めの若い頃や中年期ぐらいまでは、無理してでもキャリアを積みたい意欲の方が先に回り、身体を壊したり、途中で人生をリセットされたということもあったのではないでしょうか。現在その渦中にいらっしゃる方も多いかもしれません。もし今のご自身の仕事やワークスタイルが合っていないかも?と感じたら、宿命を見てエネルギーの使い方を軌道修正されるのも良いと思います。
かく言う私も算命学に出会って学びを深めるまでは、自身の宿命から完全に大きく外れたエネルギーの使い方をしていました。宿命を見てそのことを自覚したのも30代半ばを過ぎてのことで、ずっとエネルギーの消化の仕方を見誤ってきたわけです。学生時代から憧れていた出版社で働く機会を得、素敵な出会い、経験に恵まれ、こうして今があるのもあの時のおかげと思うと本当に心から感謝しかありませんが、振り返れば精神世界に向いていた私にとっては身に余るほど大変にパワフルな環境で、自分の能力もエネルギーも全く足りていなかったと今では思います。そうした反省と気づきから一度は下山し、自分のエネルギー消化に合ったルートを見極め、再び人生の山登りを始めたのが今の私です。
人はいつからでも軌道修正はかけられる。でももし少しでも違和感に気づいたならば、できるだけ早めに宿命エネルギーを確認して、自分に合った働き方や環境を選んでほしいと心から願っています。
宿命のエネルギーチェックが、皆様が幸せな人生を歩むためのお役に少しでも立てば幸いです。